お悩み

土壁(聚楽壁)から砂がポロポロとはがれ落ちて、掃除が大変で困っています

解決策・アドバイス

現在の土壁の上へ新しい土壁を塗れば、土壁そのものが持つ趣や機能性を残したまま、掃除を不要にできます

現在の土壁の表面を少し削った上で、新しい土壁を塗ります。「和風建築だから土壁のまま、その趣を残したい」というご希望をかなえられます。

40年ほど前に建てられた築年数が経ったお宅へお邪魔すると、玄関から廊下、部屋まで土壁ということがよくあります。昔はそれが当たり前でしたが、年数が経つと表面の砂のつぶがポロポロと落ちてきて、掃除をしても掃除をしてもキリがない...そんなお悩みをよく伺います。

また、湿気が多いとカビが生えてきて壁全体が黒ずんでしまい、見た目も悪くなります。足や手が当たりやすい箇所、特に壁に収められた電灯スイッチの周りは、土壁の表面が削れてしまっているのを散見します。見た目にも良くなく、古臭い感じもしてしまいますよね。

土かべには特有の趣があり、室内の水蒸気を吸ったり吐いたりして湿度を調整してくれる機能を持っているので、住みごこちを良くしてくれます。その一方で、上述しましたようなお悩みを抱えてらっしゃる方が多かったり、私たち現代人の生活様式に合わなくなってきたりしていることで、リフォームを検討される方は多いです。

そうしたお悩みは持っておられるにしても、やはり土壁のままにされたい、土壁をキレイにされたい場合は、土壁の塗り直しをされると良いでしょう。塗り直しができるだけ土壁の表面を削り、その上から新しい土壁を塗り直します。しばらく(20〜30年ですとか)は、掃除で悩まされることはなくなるでしょう。塗り直しの際には明るめの色へ変えられる方が多いですよ。

あらかじめご承知おきいただきたいのは、土壁の塗り直し費用はクロス(壁紙)の貼り替えと比較して若干高めになること。そして、仕上げの壁の模様は、現在の聚楽模様が基本となることです。